こんにちは。高級モトクラブ、運営者の「A」です。
「いつかはBMWのS1000RRに乗りたい。でも、あのスーパースポーツ特有のシート高じゃ、自分には絶対に無理かも…」なんて、カタログを見るだけで諦めかけていませんか?

その気持ち、痛いほどよく分かります。200馬力を超えるモンスターマシンにおいて、足がつかないことへの恐怖心は計り知れませんからね。でも、カタログスペックの数字だけを見て、この素晴らしいバイクを候補から外してしまうのは、本当にもったいないことなんです。
実は、身長160cm台のライダーであっても、ちょっとした知識と工夫次第でS1000RRを颯爽と乗りこなしている人はたくさんいます。実際の足つき感や、BMW Motorradならではの人間に寄り添った設計思想、そして具体的なローダウンの方法を知れば、きっとあなたも「これなら自分にも乗れる!」と自信が湧いてくるはずです。
- カタログ数値とは違う「インナーレッグカーブ」という重要な指標について
- 年式ごとのシート高の違いと、それぞれのモデルが持つ足つきの特徴
- 純正ローシートや社外リンクを使った、具体的で現実的なローダウン手法
- 最新2025年モデルの情報や、維持する上での注意点についてのリアルな解説
S1000RRのシート高の完全ガイド
ここでは、カタログの数字だけでは決して見えてこない、S1000RRの本当の「足つき性」について、徹底的に深掘りしていきます。なぜS1000RRは数値以上に足がつくと噂されるのか、その構造的な理由や、劇的に足つきを改善してあなたの不安を解消する具体的なアイテムについて、詳しく見ていきましょう。
バイクのシート高はどこで測る?
皆さんは、カタログに載っている「シート高」という数値が、具体的にどのように計測されているかをご存じでしょうか?一般的に、バイクのスペック表に記載されているシート高は、車体を垂直に立てた状態(直立状態)で、シートの座面(ライダーが座る最も低い位置)から地面までの垂直距離を指します。これを専門的には「空車時シート高」なんて呼んだりしますね。
「なんだ、ただの高さを測っているだけか」と思われるかもしれませんが、ここで一つ大きな落とし穴があります。この単純な高さの数字には、「シートの幅」や「車体のスリムさ」、そして「サスペンションの沈み込み」といった要素が一切含まれていないのです。
例えば、同じ「シート高830mm」のバイクがあったとします。一方は幅広のシートを持つオフロードバイクやアドベンチャーモデル、もう一方は極限まで車体を絞り込んだスーパースポーツ。この2台にまたがった時、足つきの感覚は天と地ほど異なります。幅広のシートでは足が外側に大きく開かれるため、地面までの距離が遠くなり、つま先立ちすら怪しくなるでしょう。逆にスリムなシートであれば、足は真下にストンと降りるため、数値以上に余裕を持って接地できるのです。
BMW独自の指標:インナーレッグカーブ
BMW Motorradでは、単なる垂直方向の高さ(シート高)だけでなく、「インナーレッグカーブ(またがりごこち長さ)」という独自の指標を非常に重視しています。これは、地面から片足の内股(インシーム)を通ってシート座面を経由し、反対側の地面に至るまでのアーチ状の長さを測ったものです。
この数値こそが、シート幅や車体の太さを考慮した、より実戦的でリアルな「足つき性」の目安になります。

S1000RRはこのインナーレッグカーブの設計が秀逸で、数値上の高さがあっても足が届きやすい魔法のような構造をしているのです。
つまり、カタログに書かれている「○○mm」という数字だけを見て一喜一憂したり、購入を諦めたりする必要は全くない、ということですね。重要なのは、その数字の中身と、実際にまたがった時のフィーリングなのです。
BMWのK67型の足つき性
さて、ここからは現行モデルであるK67型(2019年登場以降のモデル)のS1000RRについて、具体的な足つき性を見ていきましょう。まず、カタログスペック上の標準シート高は832mmと定義されています。
「832mm…やっぱり高いじゃないか」と感じるかもしれませんが、ちょっと待ってください。ライバル車たちの数値と比較してみましょう。例えば、ヤマハのYZF-R1は855mm、ドゥカティのパニガーレV4は850mmです。これらと比較すると、S1000RRはリッターSS(スーパースポーツ)クラスの中では、実はかなり良心的な数値を実現していることが分かります。特にR1と比較すると23mmも低いのです。これはバイクの世界では決定的な差になります。

実際にS1000RR(K67)にまたがってみると、多くのライダーが驚くのがその「車体の圧倒的なスリムさ」です。直列4気筒エンジンを搭載しているにもかかわらず、フレームのメインスパーからスイングアームピボットにかけての部分が、まるで400ccクラスのようにギュッとくびれています。この恩恵により、太ももが外に張ることなく、自然に足を真下に下ろすことができるのです。
- 身長170cm前後(標準体型):
多くの場合、片足であれば踵(かかと)までべったり接地、もしくはわずかに浮く程度です。両足でも母指球(親指の付け根)がしっかり接地するため、信号待ちでの不安はほとんどありません。 - 身長165cm前後:
両足だとつま先立ちになりますが、片足にお尻をずらせば、母指球から土踏まずあたりまで接地可能です。車体が軽いため、この状態でも十分に支えきれる範囲です。 - 身長160cm以下:
さすがにノーマルでは「バレリーナ状態(両足のつま先がギリギリつくかつかないか)」になり、坂道発進や路面の窪みでリスクが高まります。しかし、後述するローダウン策で解決可能です。
このように、K67型S1000RRは、数値上の832mmというスペックよりも体感的には低く感じることが多く、「意外と乗れるじゃん!」という声が非常に多いのが特徴です。これは、BMWがライダーの体格を選ばないよう、人間工学に基づいて徹底的に車体をシェイプアップした結果なんですね。
純正ローシートでの改善策
「意外と乗れるのは分かったけど、やっぱり立ちゴケは怖いし、もっと安心して乗りたい…」という方、ご安心ください。S1000RRには、メーカー純正ならではの素晴らしい解決策が用意されています。それが「Mスポーツシート」のロー仕様(Low)への交換です。
この純正ローシートに交換するだけで、シート高は標準の832mmから一気に814mmまで下がります。その差、なんとマイナス18mm。たかが18mmと思うなかれ、足つきにおける約2cmの差は、天国と地獄ほどの違いを生みます。これまでつま先がツンツンで震えていた足が、指の付け根までしっかりと地面を捉えられるようになるのです。
純正ローシートの最大のメリットは、何と言っても「車両とのマッチング」です。アンコ抜き(シートのスポンジを削る加工)とは違い、BMWが設計した製品なので、クッション性やお尻のホールド感を大きく損なうことなく、車体のデザイン(Mロゴの刺繍など)とも完璧に調和します。費用対効果で言えば、これほど確実な投資はありません。

さらに、「もっと下げたい!」「両足べったりを目指したい!」という欲張りな方(笑)には、サスペンションリンクを交換するという奥の手があります。特にS1000RRオーナーの間で絶大な信頼を得ているのが、アメリカのドラッグレース界で有名なBrock’s Performance(ブロックス)製の調整式ローダウンリンクです。
| ローダウン方法 | ダウン量(目安) | メリット | デメリット・注意点 |
|---|---|---|---|
| 純正ローシート | 約18mmダウン (832mm→814mm) | 手軽で安価。 乗り心地への影響が最小限。 車体姿勢が変わらない。 | 劇的な変化までは望めない場合がある。 |
| ローダウンリンク (Brock’s等) | 約20〜40mmダウン (調整可能) | 効果絶大。 物理的に車高が下がるため、 低身長でも安心感が段違い。 | 車体姿勢が変わるため、 ハンドリングに影響が出る(曲がりにくくなる等)。 サイドスタンドの加工や交換が必須。 |
この「ローダウンリンク」と「ローシート」を組み合わせれば、合計で40mm〜50mm近くシート高を下げることも物理的に可能です。ここまでやれば、身長150cm台の方でもS1000RRオーナーになる夢が現実のものとなります。

リンクで車高を下げた場合、必ず直面するのが「サイドスタンドが長すぎる」という問題です。車高が下がった分、純正スタンドのままだと車体が直立に近くなり、少しの風や傾斜で反対側に倒れてしまいます。
そのため、ARCHI(アーキ)やPMCといったメーカーから販売されている「ショートサイドスタンド」や「アジャスタブルスタンド」への交換がセットで必要になります。予算を組む際は、このスタンド代(約2〜3万円)も忘れずに入れておきましょう。

Mパッケージの2023年仕様
2023年モデル以降のS1000RR、特に人気の「Mパッケージ」を検討している方は、シートの仕様選びが非常に重要になってきます。Mパッケージには標準で上質な「Mスポーツシート」が装備されていますが、実はこれにも高さのバリエーションが存在することをご存じでしたか?
新車オーダー時、あるいは中古車選びの際には、以下の3つのタイプのうちどれが装着されているかを必ず確認する必要があります。
- M Sport Seat (Low): シート高 814mm
足つき最優先の仕様。ストリートユースメインの方や、身長に不安がある方は迷わずこれを選びましょう。 - M Sport Seat (Standard): シート高 832mm
標準設定。オールラウンドな操作性と足つきのバランスが取れています。 - M Sport Seat (High): シート高 849mm
サーキット走行重視の仕様。座面を高くすることで、より深いバンク角を確保し、ステップと座面の距離を広げて膝の曲がりを緩やかにするためのものです。

特に注意したいのが、サーキットユーザーが手放した中古車を購入する場合です。「Mパッケージだからカッコいい!」と思って飛びついたら、実は「Highシート(849mm)」が装着されていて、納車日にまたがって絶望した…なんて話も耳にします。849mmともなると、R1並みの高さになりますから、足つき性は激変します。
逆に言えば、身長180cm以上の高身長ライダーにとっては、標準シートだと膝の曲がりが窮屈で長距離ツーリングが辛い場合があります。そういった方にとっては、あえて「Highシート」を選ぶことで、膝周りのスペースに余裕を持たせ、快適性を向上させるという「逆転の発想」も可能です。
シートの種類は、シート裏の品番シールや、見た目の厚み(Highは明らかに分厚い)で判別可能です。もし中古車ショップで現車確認をする際は、必ずスタッフに「これ、どの高さのシートですか?」と確認し、実際にまたがって自分の足で確かめることを強くおすすめします。
年式別のS1000RRシート高と維持
S1000RRは2009年の登場以来、長い歴史の中で常に進化を続けてきました。そして、その進化の過程で、実は年式によってシート高や足つき性が微妙に変化しているのをご存じでしたか?
「新しい方が良いに決まってる」と思いがちですが、足つきに関しては意外な事実があります。ここでは歴代モデルの違いと、長く乗るための維持のポイントについてお話しします。
年式の違いとスペック一覧
S1000RRの歴史は、大きく分けて初期から2018年までの「K46型」と、2019年にフルモデルチェンジを果たした現行の「K67型」に分類されます。足つき性という観点だけで見ると、実は旧型であるK46型の方が、カタログ数値上のシート高は低い傾向にありました。
| モデルコード | 年式目安 | 標準シート高 | 特徴・足つきインプレッション |
|---|---|---|---|
| K46 (後期) | 2015-2018 | 815mm | 数値的に最も低い黄金時代。 車体の幅は現行より少しあるが、絶対的な高さが 低いため、小柄なライダーからの支持が絶大。 |
| K67 (前期) | 2019-2022 | 832mm | フルモデルチェンジでシート高アップ。 しかし車体が劇的にスリム化されたため、 数値ほどの悪化は感じにくい。 |
| K67 (後期) | 2023- | 832mm | 基本骨格は継続。電子制御やウイングレット等の 装備が進化し、走りの安定感が向上。 |
このように、モデルチェンジを経てシート高が約17mm上がっているのが分かります。これは、サーキットでの旋回性能を高めるために、重心位置やスイングアームの垂れ角を見直した結果だと言われています。「数字だけを見れば、旧型の方が安心して乗れる」というのは、紛れもない一つの事実ですね。

2015と2017モデルの比較
中古車市場でも依然として高い人気を誇るのが、2015年から2017年にかけて製造されたモデル(K46後期型)です。この世代はS1000RRの完成形の一つとも言われており、デザインのバランスも素晴らしいですよね。
この時代のモデルの最大の魅力は、なんといっても標準シート高が815mmであることです。現行モデルのローシート仕様(814mm)とほぼ同じ高さが、なんと標準設定だったのです。そのため、身長165cm前後のライダーにとっては、この時代のモデルが最も「無加工で、そのまま乗れる」可能性が高い世代と言えます。
2017年モデルでは、厳格な排ガス規制であるユーロ4に対応するためにマフラー形状などが変更されましたが、基本的な車体ディメンションや815mmというフレンドリーなシート高は2015年モデルからそのまま踏襲されています。
電子制御も現代の水準から見ても十分に高度なものが搭載されていますから、もし予算を抑えつつ、足つきの良いリッターSSを探しているなら、この2015〜2017年式は非常に賢い選択肢であり、狙い目の年式と言えるでしょう。
2018年モデルの特徴
2018年モデルは、K46型の最終完成形とも言える特別なモデルです。翌2019年にフルモデルチェンジを控えていたため、BMWがK46型でやり残したことを全て詰め込み、熟成の域に達した車両です。機械としての信頼性も非常に高いのが特徴ですね。
シート高は変わらず815mm(一部の資料や仕様地によっては820mmと表記されることもありますが、実質的な足つき感は同等です)をキープしています。特筆すべきは、電子制御サスペンション(DDC)のセッティングが極めて洗練されている点です。
この頃のDDCは、サーキットでのパフォーマンスはもちろんのこと、街乗りやツーリングでの「乗り心地のしなやかさ」も両立していました。サスペンションがよく動くということは、またがった時の沈み込みも期待できるということです。
815mmという低シート高と、しなやかなサスペンションの相乗効果により、「ツーリングに使える、疲れないSS」としての地位を確固たるものにしていました。中古車で良質な2018年モデルがあれば、それは即買いレベルの掘り出し物かもしれません。
2022と2023モデルの進化
K67型になってからの進化も目覚ましいものがあります。2022年モデルまでは初期K67の特性を持っていましたが、2023年モデルで大規模なマイナーチェンジが行われました。フロントカウルに巨大なウイングレットが標準装備され、見た目の迫力が一気に増したのが記憶に新しいですね。
シート高自体は832mmで据え置きですが、2023年モデルからは電子制御の介入がより緻密になり、サスペンションの動きもスムーズになっています。
具体的には、ステアリングアングルセンサー(舵角センサー)が新たに搭載されたことで、「ブレーキ・スライド・アシスト」や「スライド・コントロール」といった、ドリフト走行さえも制御下におくような高度な機能が追加されました。
「足つきと関係ないじゃん」と思われるかもしれませんが、そうではありません。走りの安定性が増すということは、ライダーの精神的な余裕に直結します。
停車時の足つきが変わらなくても、走り出した後の安心感や、低速での取り回しのしやすさ、車体をバンクさせた時の安定感は2023年モデル以降に分があります。足つきの不安を、走りの信頼感でカバーしてくれる…そんな進化を遂げているのが最新モデルなのです。
2025年モデルの最新情報
そして、世界中のファンが注目している最新の2025年モデル。BMW Motorradからの公式発表によると、外観の変更だけでなく、中身もさらに研ぎ澄まされたアップデートが施されています。
情報によると、さらに大型化された「Mウイングレット 3.0」によりダウンフォースが向上し、フロントブレーキ冷却ダクトが統合されるなど、サーキット性能に磨きがかかっています。
特に私が注目している変更点は、新採用の「Mショートストロークスロットル」です。アクセル全開までの回転角度が、従来の72度から58度へと大幅に短縮されました。これにより、手首を大きくひねり直すことなく、より少ない動作でエンジンのパワーを引き出せるようになります。長時間のライディングでも手首の疲れが軽減されそうですね。
そして肝心のシート高に関してですが、現時点での公式スペックを見る限り、標準で832mm(32.8インチ)が継続される見込みです。
「高くならなくて良かった!」というのが正直な感想ですね(笑)。もちろん、これまで通りMスポーツシート(Low)などのオプションも設定されるはずですので、最新のテクノロジーと自分に合った足つき性を両立させることが可能です。電子制御もさらにアップデートされているでしょうから、サスペンション制御による乗り味の変化にも期待大です。
2025年モデルの価格や変更点を詳しく知りたい方は、『S1000RRの2025年モデルが日本発売!価格や変更点を徹底解説』もあわせて読むと、より理解が深まりますよ。
サス等は壊れやすいか解説
輸入車、それもS1000RRのようなハイテク満載のマシンに乗る上で、どうしても頭をよぎるのが「故障」の二文字ですよね。「電子制御サスペンション(DDC)なんて、壊れたら修理費が怖い…」「外車はすぐ壊れるんでしょ?」という質問、私のところにも本当によく届きます。
結論から申し上げてしまうと、「現代のBMW Motorradは、皆さんが都市伝説的に恐れているほど簡単には壊れません」。これは、実際に所有し、多くのオーナーさんと交流してきた私自身の偽らざる実感です。
特に電子制御サスペンション(DDC)本体が、突然ブラックボックス化して機能停止する…なんていう致命的なトラブルは、通常の使用において極めて稀です。BMWの電装系は、自動車部門で培われたノウハウがあるためか、意外なほど堅牢に作られています。
ただし、決して「メンテナンスフリー」というわけではありません。国産の400ccバイクと同じ感覚で維持しようとすると、痛い目を見るポイントがいくつかあります。S1000RRはあくまで「公道を走れるレーシングマシン」ですから、アスリートのような繊細なケアが必要です。
オーナーが直面しやすい「維持の壁」と対策
- フロントフォークのオイル漏れ(DDC):
これは「故障」というより「消耗」です。電子制御といえど、オイルを封じ込めているのはゴム製のシールです。
S1000RRは高性能なサスペンションを激しく動かすため、国産ツアラーなどに比べるとシールの寿命は短めです。オイルが滲んできたらオーバーホールの合図。費用は通常のフォークより少し高め(片側数万円〜)を見ておく必要があります。 - バッテリー上がりの速さ:
これが一番の悩みかもしれません。S1000RRは待機電力を使う電子機器の塊です。グリップヒーターや大型ディスプレイ、セキュリティシステムなどが常に電気を食っています。
2〜3週間乗らないだけで、セルが回らなくなることもザラです。特にMパッケージのリチウムイオンバッテリーは、一度完全放電させると復活が困難です。
対策として、家庭用コンセントから繋げる「トリクル充電器(維持充電器)」の導入はほぼ必須と考えた方が幸せになれます。 - 冷却水漏れ(ウォーターポンプ):
高回転型エンジンの宿命で、熱量が凄まじいため、ウォーターポンプ周辺からの冷却水滲みは「S1000RRあるある」の一つです。これは初期不良というより、定期交換部品と割り切った方が精神衛生上良いでしょう。
部品代に関しては、正直に言って国産車(ホンダやヤマハ)の1.5倍〜2倍近い感覚はあります。立ちゴケしてカウルを割ったり、ミラーを折ったりすると、請求書を見て目が飛び出るかもしれません。
しかし、定期的なオイル交換と消耗品の管理さえ怠らなければ、エンジン自体は非常にタフで、10万キロ以上をノートラブルで走り抜く個体も珍しくありません。「壊れやすい」のではなく、「維持費が少しかかるが、それに見合う感動を与えてくれる」というのが、S1000RRというバイクの正体です。
故障リスクへの具体的な備え方を知っておきたい方は、『BMWのバイクはやめとけ?壊れやすいと言われる理由と対策まとめ』をチェック。転ばぬ先の杖として役立ちます。
S1000RRのシート高のまとめ
ここまで、S1000RRのシート高と足つき性について、かなりディープな情報を共有してきましたが、いかがでしたでしょうか?
多くのライダーにとって、憧れのスーパースポーツを手に入れる最後のハードルとなるのが「足つき」の問題です。カタログに記載された「S1000RRのシート高」という無機質な数字だけを見て、「自分には縁のないバイクだ」と諦めてしまっていた方も多いはずです。
しかし、今回詳しく解説した通り、S1000RRは単なる「背の高いバイク」ではありません。
この記事の重要ポイント振り返り
- 数値は絶対ではない:
カタログ値832mmよりも、BMW独自の「インナーレッグカーブ」設計により、実際の足つき感は驚くほど良好。 - 160cm台でも乗れる選択肢:
純正の「Mローシート(814mm)」を使えばマイナス18mm、さらに「Brock’sローダウンリンク」を組み合わせれば合計40mm以上のローダウンが可能。これで世界が変わります。 - 年式選びの妙:
あえて2015-2017年式(815mm)を狙うのも賢い戦略。最新型なら2023年以降の電子制御が足つきの不安を走りでカバーしてくれる。 - 維持は愛があれば大丈夫:
適切なメンテナンスと、充電器などの準備があれば、外車だからといって過度に恐れる必要なし。
S1000RRは、200馬力を超えるモンスターマシンでありながら、実はクラスで最も「ライダーの体格に対する許容度が広い(民主的な)」バイクでもあります。
ヤマハのR1やドゥカティのパニガーレが「ライダーがマシンに合わせて体を鍛えろ」というスタンスだとすれば、BMWは「マシンがライダーに歩み寄る」ためのオプションを豊富に用意してくれています。
もし、あなたが今、身長や足つきを理由に購入を迷っているなら、ぜひ一度お近くのBMW Motorradディーラーに足を運んでみてください。そして、勇気を出してスタッフさんに「またがらせてください」と言ってみましょう。
シートに腰を下ろした瞬間、そのスリムな車体と、思った以上に地面に近い感覚に、「あ、これならイケるかも!」という電流が走るはずです。その直感こそが、あなたの新しいバイクライフの始まりです。S1000RRという最高の相棒と共に、素晴らしい景色の中を駆け抜ける日が来ることを、私も心から応援しています。

最後までお読みいただき、ありがとうございました。

