こんにちは。高級モトクラブ、運営者の「A」です。
最近、私の周囲でもリターンライダーが増えてきましたが、維持費の話になると必ずと言っていいほど「ロードサービスって本当に入る必要あるの?」という話題が出ます。
バイクに乗り始めたばかりの方や、月々の固定費を少しでも削りたいと考えている方にとって、使ったこともないサービスに年間数千円を払い続けるのは、なんだか無駄な出費のように感じられるかもしれません。
実は、何を隠そう私自身も、過去には「任意保険に入っているから十分だろう」とか、「これまで10年以上乗ってきて一度もレッカーなんて呼んだことないし、自分は大丈夫」と高を括っていた時期がありました。
しかし、実際に友人がツーリング先で立ち往生した際の壮絶な現場や、原付一種・二種を問わず予期せぬトラブルでレッカー移動が必要になった際の請求額の現実、そしてJAFのような専門サービスが持つ「現場復旧力」の凄さを目の当たりにするにつれ、その考えは180度変わりました。
この記事では、なぜ多くのライダーが「ロードサービスはいらない」と感じてしまうのか、その心理的な背景を紐解きながら、実際に無防備な状態でトラブルに遭遇した際にどのような経済的・物理的リスクがあるのかについて、私なりの経験と調査に基づいた視点で詳しく、そして徹底的にお話ししていきたいと思います。
- コスト意識とリスク認識のズレから生じる「不要論」の正体
- 現代のバイク事情における自力対応の限界とレッカーの必要性
- JAFや任意保険付帯サービスの違いとそれぞれのメリット・デメリット
- 自分のライディングスタイルに合った最適なロードサービスの選び方
バイクのロードサービスはいらない?誤解と実態
「自分は簡単な整備くらいならできるから大丈夫」「保険に入っているから平気」といった理由で、別途JAFやZuttoRideなどのロードサービスへの加入を見送る方は少なくありません。
しかし、現代の複雑化した交通事情や、電子制御化が進んだバイクの構造的変化を見ると、その判断には我々が想像する以上に深刻なリスクが潜んでいます。ここでは、なぜ世間で「不要論」が出るのか、そしてその裏にある恐ろしい実態について深掘りしていきます。
本当にロードサービスは必要?未加入のリスク
単刀直入に申し上げますと、排気量を問わず公道を走るすべてのライダーにとって、何らかの形でのロードサービス確保は「必須」であると私は考えています。「いらない」と判断される方の多くは、これまで運良く大きなトラブルに遭わなかったという「成功体験」や「経験則」に基づいていることが多いです。
これを心理学用語で「正常性バイアス」と呼んだりしますが、「自分だけは大丈夫」「今まで平気だったからこれからも平気」という根拠のない自信が、リスク管理の目を曇らせてしまっているのです。
しかし、機械である以上、バイクトラブルはいつか必ず、しかも予兆なく訪れます。例えば、楽しいツーリングの帰り道、人里離れた山道の峠で突然エンジンが停止したと想像してみてください。
携帯電話の電波はギリギリ入るか入らないか、日は暮れ始め、周囲には街灯も民家もない。

そんな状況で、頼れるロードサービスに入っていないとしたら、その絶望感は計り知れません。
物理的なリスクも甚大です。自走不能になったバイクを、最寄りの街まで数キロ、あるいは十数キロにわたって手押しで移動させることは、平坦な道であっても成人男性の体力を極限まで奪います。
ましてやアップダウンのある山道や、真夏の炎天下であれば、熱中症や脱水症状を引き起こし、ライダー自身の命に関わる事態になりかねません。また、高速道路上で停止してしまった場合、後続車に追突されるリスクと隣り合わせの中で、業者の手配を自力で行わなければならないのです。
ロードサービスへの加入は、単に「バイクを運んでもらう権利」を買うことではありません。トラブルが発生したその瞬間に、プロのオペレーターに電話一本でつながり、「もう大丈夫ですよ、すぐに向かいます」と言ってもらえる「精神的な安全装置」を買うことだと私は思います。
大人のライダーの嗜みとして、この「万が一」への備えをコストカットの対象にすることは、あまりにもリスキーな選択と言わざるを得ません。
故障時に自力対応できない現代バイクの事情
昔からのベテランライダーの中には、「パンク修理キットを持っているから平気」「バッテリーが上がっても押しがけすればいい」と考える方もいらっしゃいます。
確かに、かつてのキャブレター車やチューブタイヤの時代、あるいは構造が単純なバイクであれば、ある程度のトラブルは現場でリカバリーできたかもしれません。工具さえあればなんとかなる時代もありました。
しかし、現代のバイクは構造が劇的に変化しています。最も大きな変化は、排ガス規制対応などのために多くのバイクが「フューエルインジェクション(FI)」を採用したことです。FI車は燃料ポンプを電気で動かして燃料を噴射するため、バッテリー電圧が極端に下がるとポンプが作動しません。
つまり、昔のように「押しがけ」で勢いをつけてエンジンを始動させることが、構造的に困難または不可能なケースが非常に増えているのです。

バッテリー上がりは、もはや「充電すればいい」だけの問題ではなく、即時の走行不能を意味します。
また、タイヤのトラブルに関しても同様です。チューブレスタイヤ用のパンク修理キットを携帯している方は多いですが、あれはあくまで「トレッド面(タイヤの接地面)に釘が刺さった」ような単純な穴を塞ぐためのものです。
走行中に異物を踏んでタイヤのサイドウォール(側面)が裂けてしまったり、ホイールが変形するほどの衝撃を受けたりした場合、簡易キットではどうあがいても修復できません。さらに、最近の高性能なバイクは電子制御の塊です。
ECU(エンジンコントロールユニット)が何らかのエラーを検知してセーフモードに入ってしまえば、機械的な故障がなくてもエンジンがかからなくなることさえあります。
実際、JAFが公表しているデータを見ても、二輪車の出動理由として「過放電バッテリー」や「タイヤのパンク」が圧倒的多数を占めています。
データで見るトラブルの実態
JAFの統計によれば、二輪車の救援理由の第1位は「バッテリー上がり(過放電バッテリー)」で全体の約3割以上を占め、第2位は「タイヤのパンク」となっています。これらのトラブルの多くは、現代のバイクにおいては現場での素人対応が難しく、プロによる救援が不可欠なケースが大半です。
ここがポイント
「昔は自分で直せた」という経験則は、電子制御化された現代のバイクには通用しません。現場でのアナログな修理対応が通用しなくなってきており、「運ぶこと(レッカー搬送)」の重要性が以前より格段に高まっています。
JAF会員じゃなくてもロードサービスって呼べますか?
ロードサービス未加入の方がよく抱く疑問として、「会員じゃなくても、いざとなったらJAFを呼べばいいんでしょ?」というものがあります。結論から言えば、JAFは会員でなくても呼ぶことができます。
JAFは公共性の高い組織ですので、非会員からの救援要請を断ることは基本的にありません。しかし、そこには「呼べる」という安心感を根底から覆すような、大きな落とし穴がいくつも存在します。
まず第一に、料金がすべて「実費請求」になる点です。会員であれば無料の基本料(出動料)や作業料が、非会員だと高額な請求に変わります。これについては次のセクションで詳しく触れますが、一度の利用で会員費の何年分もの金額が飛んでいくことになります。
第二に、「優先順位」の問題です。ゴールデンウィークやお盆、年末年始、あるいは大雪や台風などの災害級の悪天候時など、救援要請が殺到するタイミングでは、当然ながら「会員が優先」されます。
非会員が依頼した場合、到着まで数時間待ち、最悪の場合は半日以上待たされることも覚悟しなければなりません。真冬の寒空の下や、真夏の炎天下で数時間待ち続けるのは命に関わります。
第三に、現場での「支払い能力」の問題です。JAFの場合、非会員の利用は原則として現場での精算となります。クレジットカードが使える場合が多いですが、山間部などで通信端末の電波が入らない場合や、システムトラブル時は現金払いを求められる可能性もゼロではありません。
手持ちの現金が少ない状況で高額な請求を突きつけられたら、その場で対応できないリスクもあります。「呼べるから大丈夫」と考えるのは、あくまで「お金と時間に無限の余裕がある場合」に限られると思った方が良いでしょう。
非会員のレッカー料金は高額になるリスク
では、実際に会員でない人がレッカーを頼むと、具体的にどれくらいの費用がかかるのでしょうか。なんとなく「1〜2万円くらいかな?」と想像している方が多いですが、現実はもっとシビアです。複数の民間レッカー業者やJAFの非会員料金体系を参考に、一般的な相場をまとめてみました。
| 項目 | 料金目安(税込) | 備考 |
|---|---|---|
| 基本出張料 | 15,000円 〜 22,000円 | 業者や時間帯(昼間・夜間)により大きく変動します。 |
| 作業料 | 5,000円 〜 10,000円 | バッテリー上がり対応や、脱輪引き上げなどの作業費。 |
| 牽引料(レッカー) | 700円 〜 1,000円 / km | 1kmごとに加算されます。長距離になるほど高額に。 |
| その他割増 | 数千円 〜 50%増 | 高速道路内作業、深夜・休日割増、雨天割増など。 |
具体的なシミュレーションをしてみましょう。例えば、休日の夕方にツーリング先の峠道でバイクが故障し、最寄りの街にあるバイクショップ(または自宅)まで50kmのレッカー移動を依頼したとします。
- 基本出張料(休日割増込):約20,000円
- 作業料:約5,000円
- 牽引料(50km × 800円):40,000円
これらを合計すると、なんと65,000円にもなります。

もしこれが深夜であったり、高速道路上でのトラブル(危険手当などが加算される場合がある)であれば、80,000円〜100,000円近くに達することも決して珍しい話ではありません。
これは、中古の原付スクーターが1台買えてしまう金額ですし、最新のヘルメットやジャケットを新調してもお釣りがくる金額です。「たった一度の故障」でこれだけの出費が発生するリスクを、無保険状態で背負い続けるのは、あまりにも無謀ではないでしょうか。
安い会費をケチると数万円の損失になる
上記のシミュレーション結果を見て、背筋が凍った方もいるかもしれません。ここで改めてコストパフォーマンスについて考えてみましょう。JAFの年会費は4,000円(入会金別途)、ZuttoRide Clubなどの専門サービスもプランによりますが、年間数千円〜1万円程度です。
年間4,000円の会費を「もったいない」と感じて節約した結果、一度のトラブルでその15倍〜20倍にあたる6万円、8万円というコストを支払うことになる。
これは投資やリスク管理の観点から見れば、明らかに「分の悪い賭け」です。もし10年間会員を続けて一度も使わなかったとしても、総支払額は4万円〜5万円程度。一度でもレッカーを呼べば、その瞬間に元が取れてしまう計算になります。
また、金銭面だけでなく「心の平穏」も重要です。ロードサービスに入っていれば、「もし今ここで止まっても、電話一本でなんとかなる」という安心感を持って走ることができます。
逆に未加入だと、エンジンの調子が少しおかしいと感じただけで、「止まったらどうしよう」「いくらかかるんだろう」という不安に襲われ、純粋にライディングを楽しむことができなくなります。
ロードサービスの会費は、単なるサービス利用料ではありません。将来発生しうる巨額の損失を回避し、日々のツーリングを心から楽しむための「必要経費」なのです。「使わなければ損」ではなく、「使わなくて済めばそれが一番の幸運(お守り)」と捉えるのが、賢い大人のライダーの考え方ではないでしょうか。
任意保険の付帯サービスだけでは不十分な理由
ここまで読んで、「いやいや、自分は自動車保険(任意保険)にロードサービスが付いているから、わざわざJAFに入る必要はないよ」と思った方もいるでしょう。
おっしゃる通り、近年の任意保険(特にダイレクト型)に付帯するロードサービスは非常に充実しており、距離無制限の搬送など、JAFを凌ぐスペックを持つものも登場しています。しかし、そこには決して無視できない「穴」があります。
任意保険ロードサービスの注意点
- 「車両」に紐付いている:
任意保険のロードサービスは、原則として「契約しているそのバイク」がトラブルに遭った時しか使えません。例えば、友人のバイクを借りて運転していた時や、レンタルバイクを利用中のトラブルには一切適用されません。 - 利用回数や距離の制限:
保険会社によっては、バッテリー上がり対応は「保険期間中1回まで」と制限されていたり、無料レッカー距離が「30km〜50kmまで」と短めに設定されている場合があります。 - 対象外トラブルの存在:
雪道でのスタック(雪にはまり動けなくなること)や、自宅駐車場での故障(自宅から〇〇km以上離れていないと対象外、というケースも)など、細かい免責事項が設定されていることがあります。
そして、最も注意が必要なのが、125cc以下の原付ユーザー(PCXやアドレス、カブなど)が利用することの多い「ファミリーバイク特約」です。この特約は、自動車保険に付帯することでバイクの賠償責任などを安価にカバーできる非常に優れた制度ですが、基本的にロードサービスは付帯されていません。

多くの原付ライダーが「車の保険に入っているから大丈夫」と誤解していますが、実はロードサービスに関しては「無保険状態」であることが多いのです。
ファミリーバイク特約を利用している方は、別途JAFやZuttoRide Clubなどに加入しなければ、パンク一つで数万円の出費を強いられることになります。この点については、ご自身の保険証券や約款を今一度、穴が開くほど確認することをおすすめします。
バイクのロードサービスはいらない説を覆す選び方
ここまで、ロードサービスの必要性と未加入のリスクについて、かなり厳しい現実をお話ししてきました。しかし、闇雲に「全部入り」の高額なサービスに入れば良いというわけではありません。自分のバイクライフや車種、行動範囲に合ったサービスを賢く選ぶことが重要です。
無料で運べる距離の短さが命取りになる
ロードサービス選びにおいて、私が最も重視すべきだと考えるスペックは「無料搬送距離(無料レッカー距離)」です。
ここを妥協すると、いざという時に痛い目を見ます。自宅から半径数キロ圏内しか走らない「ちょい乗り」ユーザーなら15km程度の搬送距離でも十分かもしれませんが、週末にロングツーリングを楽しむ方にとっては、これでは全く足りません。
例えば、山奥のワインディングロードで故障した場合を想像してください。最寄りの街や修理工場まで山を降りるだけで30km以上かかることは、日本の道路事情ではザラにあります。もし無料搬送距離が15kmしかなければ、残りの15km分は実費(1kmあたり700〜1,000円程度)を支払わなければなりません。
さらに深刻なのが、「自宅近くのいつものショップで修理したい」というケースです。旅先で見知らぬバイク屋に愛車を預けるのは、技術的な信頼性や、後日引き取りに来る手間を考えると不安が残りますよね。
しかし、旅先から100km、200km離れた自宅まで運ぶとなれば、距離制限のあるサービスでは莫大な追加料金が発生します。「15kmまで無料」というのは、あくまで「最寄りの避難港」まで運ぶための最低限の救命ボートであり、自宅まで帰り着くためのクルーズ船ではないということを理解しておく必要があります。

長距離ツーリングを頻繁に行うライダーであれば、最低でも50km、できれば100km以上の無料搬送距離が含まれているサービスを選ぶべきです。これは単なる贅沢ではなく、トラブル発生時に「旅をそこで強制終了させない」、あるいは「後腐れなく日常に戻る」ための必須条件と言えるでしょう。
レッドバロンなどの販売店サービスの強み
次に注目したいのが、バイク購入時に加入できる「販売店独自」または「メーカー系」のロードサービスです。その代表格とも言えるのが、業界最大手のレッドバロンが提供する「ロードサービス(あいおいニッセイ同和損保との提携など)」や、各メーカー(ホンダ、ヤマハ、カワサキ、スズキ)が新車購入時などに用意しているオーナーズサポートです。
これらのサービスの最大の強みは、なんといっても「修理の受け入れ体制と連携が完璧である」という点に尽きます。一般的なロードサービス(JAFや保険付帯など)は、基本的に「運ぶこと」が業務のゴールです。レッカー車が現場に来て、指定された場所まで運んでくれますが、その運び先が「部品の在庫を持っていて、即座に修理対応してくれるか」までは保証してくれません。
一方、レッドバロンのような全国チェーン店の場合、例えば北海道でツーリング中に故障しても、最寄りの店舗へ搬送すれば、全国のネットワークを通じて部品を検索し、その場で修理対応をしてくれる可能性が高まります。
また、会員向けのサービスとして、修理完了までの間の「代車」の手配や、帰宅が困難になった場合の「宿泊費」のサポートなどが充実しているケースも多いです。
特に、外車(ハーレー、ドゥカティ、BMWなど)や、部品の供給が不安定な旧車に乗っている方にとって、この「主治医」のネットワーク内で守られる安心感は絶大です。
一般のバイクショップでは「その車種は専用工具がないから見られません」「部品が入るまで2週間預かりになります」と断られてしまうようなケースでも、専門店系のサービスであれば、専門店ならではのノウハウで解決策を提示してくれるでしょう。「バイクを買う店を選ぶ時は、ロードサービスの中身で選べ」という格言があるくらい、この差は大きいです。
レッドバロンのロードサービスは魅力的ですが、ネットで囁かれる「やばい」という噂の真相も気になりませんか?お店選びで失敗しないために、レッドバロンの買取や評判の真実についてまとめた記事もぜひチェックしてみてください。
距離無制限プランこそが最強の選択肢
もしあなたが、週末ごとに県外へ出かけるアクティブなツアラーであったり、絶対に手放したくない希少なヴィンテージバイクを所有しているなら、私が強く、そして熱烈におすすめしたいのが「距離無制限」の搬送プランです。
「無制限なんて大げさな」と思われるかもしれませんが、これは最強の「転ばぬ先の杖」です。距離無制限プラン(ZuttoRide Clubの最上位プランや、一部の自動車保険で指定工場搬送条件を満たした場合など)に加入していれば、日本国内のどこで故障しても、希望する場所(自宅や行きつけのショップ)まで、追加料金ゼロで運んでもらうことが可能になります(※離島など一部条件を除く場合あり)。
極端な例ですが、北海道ツーリングの最中にエンジントラブルで走行不能になったとします。通常なら現地で廃車にするか、数十万円の陸送費をかけて自宅に送り返すかの二択を迫られる絶望的な状況です。
しかし、距離無制限プランがあれば、北海道から東京の自宅まで、無料で愛車を送り届けてもらえるのです。この「どんなに遠くに行っても、必ず愛車と一緒に帰れる」という保証がもたらす精神的な余裕は、何物にも代えがたいものがあります。
運営者Aのメモ
私自身、古い空冷エンジン車に乗っていた頃、距離無制限プランに加入していました。幸い使うことはありませんでしたが、「もし壊れても、財布を傷めずに主治医の元へ帰れる」という安心感があったからこそ、躊躇なく遠方へのロングツーリングに挑戦できました。メンタル面でのコストパフォーマンスは最高です。
主要なロードサービス各社を徹底比較
では、いざ加入するとなると、どのサービスを選べば良いのでしょうか。代表的なサービスの特長を、「誰に」「何に」強いかという視点で整理・比較してみましょう。どれが一番優れているかという絶対的な正解はなく、「自分のスタイルに合うパズル」を見つけることが大切です。

| サービス名 | 最大のメリット | 注意点・デメリット |
|---|---|---|
| JAF (日本自動車連盟) | 「人」にかかるサービス。 自分のバイクだけでなく、友人のバイクや会社の車、 レンタカーに乗っている時でも会員証があれば対象になる。 現場での「修復・自走再開」を目指す技術力が高い。 | 無料搬送距離が短い。 通常15km(※一部保険との連携で延長あり)。 長距離搬送には向かないため、 あくまで「現場対応」と「近距離避難」用。 |
| ZuttoRide Club (バイク専門) | 「バイク専門」の安心感。 プランによって搬送距離を50km、100km、無制限から選べる。 バイクの積載技術が高く、大切な愛車を安心して任せられる。 | 「車両」にかかるサービス。 契約車両以外は対象外。 現場修理よりも「レッカー搬送」が メインとなる傾向がある。 |
| 任意保険付帯 (チューリッヒ等) | 「付帯サービス」の域を超えたスペック。 100km無料や指定工場無制限など、搬送距離が非常に長い。 帰宅費用や宿泊費用の全額補償など、人間へのケアも手厚い。 | 条件が複雑。 契約車両限定。 トラブルの内容や場所によっては対象外となる 免責事項があるため、約款の熟読が必要。 |
このように、JAFは「現場対応力と汎用性」、ZuttoRideは「長距離搬送と専門性」、任意保険は「総合的な補償とコストパフォーマンス」にそれぞれ強みがあります。これらを理解せず、「なんとなく」で選んでしまうと、いざという時に「えっ、運んでくれないの?」「有料なの?」というミスマッチが起きてしまいます。
目的別おすすめランキングで最適なプロを選ぶ
情報量が多くて迷ってしまうという方のために、私の独断と偏見、そして実用性を重視した「タイプ別・最適解ランキング」を作成しました。ご自身のバイクライフに最も近いものを選んでください。

1. 長距離ツーリングがメインの大型・中型ライダー
【最適解】任意保険(充実型) + JAF の併用
これが現在の最強の布陣(ポートフォリオ)です。まず、長距離のレッカー搬送や宿泊費・帰宅費のサポートは「任意保険」のロードサービスで確保します。
そして、パンクやバッテリー上がりといった現場での軽微なトラブル対応や、15km程度の近距離搬送、さらには「友人のバイクに乗った時」などのイレギュラー対応を「JAF」でカバーします。
実は、JAFと提携している任意保険会社の場合、JAF会員であれば保険の無料搬送距離が延長される(例:+15kmなど)優遇措置を受けられることがあります。お互いの弱点を補完し合う、まさに鉄壁の守りです。
2. 通勤・通学メインの原付ライダー(ファミリーバイク特約利用者)
【最適解】JAF または ZuttoRide Club
前述の通り、ファミリーバイク特約にはロードサービスが付いていないことがほとんどです。そのため、必ず単独のロードサービスに加入する必要があります。
通勤・通学圏内(片道10〜20km程度)での利用がメインであれば、JAFの基本サービス(15kmまで無料)で十分に自宅や最寄りのバイク屋までカバーできるでしょう。もし、原付二種で週末にちょっと遠出をするなら、距離プランを選べるZuttoRide Clubの方がコスパが良いかもしれません。
3. ヴィンテージバイク・旧車・カスタム車オーナー
【最適解】ZuttoRide Club(ロード無制限プラン)
古いバイクや改造車は、一般的なバイク用品店やディーラーでは修理を断られるリスクが高いです。「あのショップじゃないと直せない」という特定の主治医がいる場合、そこまで運ぶための「距離無制限」は必須条件となります。また、ZuttoRideは二輪専門業者なので、車高の低いバイクや取り扱いに注意が必要な旧車の積載技術にも信頼がおけます。
結論:バイクのロードサービスがいらないは間違い
今回は「バイク ロードサービス いらない」という検索キーワードをテーマに、様々な角度から検証してきました。ここまでお読みいただいた方なら、もうお分かりかと思いますが、「ロードサービス不要論」は、リスクの発生確率と損害額(期待値)を正しく見積もれていないことからくる、危険な認知バイアスです。
結論として、バイクに乗る以上、何らかのロードサービスを確保しておくことは、ヘルメットを被るのと同じくらい、あるいは任意保険に対人・対物賠償をつけるのと同じくらい、当たり前の安全装備(マナー)だと言えます。

「いらない」と切り捨てるのではなく、まずはご自身の加入している保険証券を確認してみてください。もしファミリーバイク特約だけなら、今すぐJAFか専門サービスへの加入を検討してください。もし任意保険にロードサービスが付いているなら、その距離制限と条件を確認し、不安があればJAFを追加してください。
年間数千円のコストは、万が一の際の数万円〜数十万円の出費、そして何より、路上で愛車と共に立ち尽くす絶望感や不安を回避するためのチケット代として考えれば、決して高くはありません。ぜひこの記事をきっかけに、万が一の備えを見直して、不安のない、心から楽しめる快適なバイクライフを送ってくださいね。準備さえあれば、トラブルもまた「旅の思い出」に変えられるはずですから。

